代表者は、GKZ超幾何系と呼ばれる線形偏微分方程式系が定める線形制約下の整数値ベクトルに値をとる確率分布の族について、計算代数を用いたサンプリング(所与の確率分布に独立に従う確率変数を生成すること)のアルゴリズムを考案した。本研究では、アルゴリズムの定式化を通して効率化と計算複雑性の評価を行い、性質の良いグラフが定めるクラスにおけるアルゴリズムの挙動を超幾何函数の和公式を通して議論する一方、アルゴリズムに動機づけられた超幾何函数を提案し、関連するいくつかの確率分布のサンプリングについても議論した。
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