研究課題
基盤研究(C)
多孔質媒質中の乱流、そして多孔質媒質中の空隙が時間をかけて塞がっていく効果は、例えば地震滑りに強い影響を与えることが明らかになってきた。これの統一的モデル化として、バネ・ブロックモデルにおいて、ブロックと基盤との接触領域に熱・流体・空隙相互作用、そして自己沈殿の効果を導入した。これらの仮定の下、高速とゆっくりという定性的に異なった地震が一次相転移とみなされることが明らかになった。
摩擦物理、非線形動力学
地震という現象から非線形動力学的成果を得たことが重要である。非線形動力学はあらゆる現象を対象にするが、地震現象はその中に入っていないことが多い。しかし本研究によりそこに一石を投じることができた。日本は地震国であるから、そう言った数理物理的分野をリードする可能性を示した。地震の予測というよりも数理的成果に重きを置いたことを強調したい。