現在WIMP暗黒物質の探索は、地下からの直接探索や対消滅・崩壊で生じる粒子を利用した間接探索を含めて様々な試みがなされている。しかし、従来の実験ではWIMPとその他のバックグラウンドイベントとの識別が原理的に困難であり、決定的な結果は得られていない。本研究では、GAPS実験によるWIMP由来の宇宙線反粒子の検出を目的として、反粒子と誤認する可能性のあるバックグラウンドを除去するためのデータ解析手法の開発を行い、近年発展の著しい機械学習の応用によって高い識別性能を得た。この手法を2023年度以降に実施予定の南極フライトで得られるデータに適用することで、高感度での反粒子探索を実現できる。
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