観測的・理論的アプローチの両面から研究を遂行した。観測的アプローチでは、1から3個の球対称ガスモデルを用いてジョイントSZ効果+X線解析を行った。また、弱い重力レンズ質量、光学撮像データなども含めた多波長解析を行った。3つの銀河団に対して解析することにより、衝突タイムスケールに対する銀河団ガスの変化を定量的に評価することができた。理論的アプローチでは、天球面上に衝突している銀河団の数値シミュレーションに対して解析モデルを作成した。銀河団ガス分布を記述するgNFWモデルに衝撃波を記述するランキン-ユゴニオ関係式を導入し、全体のガス分布と局所的な衝撃波の構造を同時に再現することを確認した。
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