今世紀初頭から、銀河の形成・進化と、各銀河中心の巨大ブラックホールの成長・進化が、密接に関連していると考えられるようになった。このいわゆる「共進化」の根源は,中心核から外へ向かうガスの流れ,アウトフローにあるのではないか。そこで,長基線赤外線干渉計を用いて超高空間分解能観測を行い,このアウトフロー構造の中心部を直接分解することを試みた結果,これまでの銀河系外天体の赤外線観測で世界最高の空間分解能を達成。中心核の1光年スケールのガスの広がりが,電波ジェットに垂直になっていることを直接確認した。10-100光年スケールでの結果と合わせ,アウトフローの構造がかなり見えてきたと考えられる。
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