研究課題
基盤研究(C)
鍛造荷重を低減させるために、加圧中に横方向に揺動動作を与えることを試み,試片形状と揺動条件による荷重の低減効果を検証した。純アルミニウムを用いた実験及びFEM解析により、荷重の減少量は加圧と揺動の速度比によって決まることが確認された。円柱試片では35%程度の荷重低減が可能であったが、円盤試片ではその半分程度の荷重低減しか実現できなかった。工具形状や試片寸法の見直しを行ったが、それ以上の荷重の低減には至らなかった。
塑性加工
金属を高さ方向に圧縮する際に横方向の揺動動作によるせん断応力を加えると圧縮方向の圧縮応力が減少することが理論的に示されている。この考えを直動アクチュエータにより実現し、純アルミニウムの円柱および円盤材の圧縮加工に対してFEM解析と実験により圧縮荷重が低減できることを実証した。また、荷重低減に影響を与えるパラメータについて明らかにした。この成果は荷重の増加が問題となるような鍛造加工品において加圧限界の向上や、金型やプレス機械への負荷の低減に寄与する。