高密度低沸点媒体(FC-72)と低密度高沸点媒体(水)の非共溶性混合媒体を用いた流動沸騰実験を実施した。加熱試験部は、流路高さ1 mm、流路幅73 mm(幅30 mmの加熱部+幅23 mmの非加熱領域)の矩形流路である。水とFC-72の流量比を変化させ、合計流量は0.5 L/minで一定とした。水:FC-72=4:1のときに、加熱部全体に渡って水単成分よりも高い熱伝達率を示した。一方、CHFは水の流量比が大きくなるに従って大きくなり、水単成分の場合がもっとも高くなった。FC-72は試験部下流においても非加熱部分に残っていることが確認できたが、CHF増大には寄与しなかった。
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