エビは、4対の遊泳脚をパドリングさせることで遊泳している。動作解析を通してエビは遊泳脚を後側から順に動かしていくが、このとき各遊泳脚の動作のタイミングに一定のずれ(位相差)がある。このずれは、直前の運動により生じた流れを、次の遊泳脚が運動することで更に流れを添加する。この一連の動作をすべての遊泳脚で行うことにより、通常のパドリングより高い推力を発生させている。本研究では、このエビ特有の遊泳運動をモデル化し、推進原理として活用可能な運動式を創出する。さらに、創出した運動式を導入したパドル式推進装置と制御手法を開発し、水中ロボットの推進機としての可能性を試みる。
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