リフレクトアレーにおいては,2つの設計パラメータである「鏡面構成」と「金属素子」との組み合わせにより,その持つ能力を最大限に生かす機能を実現できる.提案するマルチスキャニングビーム方式は,ビームシフトを実現する「鏡面構成」と偏波によってビーム方向を変える「金属素子」との組み合わせたものであり,新方式の衛星通信用アンテナを実現するものである. リフレクトアレーは,鏡面が平面であることによる低交差偏波特性,金属素子の大きさを変えるだけで放射ビーム形状を制御できる柔軟性に加え,リフレクトアレーが有する前記独自機能により,幅広い応用が期待できる高機能デバイスとして社会に貢献していくものと考えられる.
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