オゾン層破壊による皮膚ガン患者の増加や,生活様式の変化によるアレルギー性皮膚炎等への社会的対策として,皮膚の診断を光のスペクトルに基づき確実に行う新たな手段である本研究の技術基盤が活用できる点で意義がある.スペクトルデータ群をクラウドライブラリー化することで誰もが客観的で再現性のある分析結果を取得できることも有益である.技術の基盤となる皮膚の見え方のメカニズムを光の吸収と散乱の物理的現象に基づき,データベース手法によりオンラインスペクトル検索するアプローチは医療や福祉介護のデジタル化やAI診断とも極めて相性の良い優れた方式であり,大きな期待が持てる点で意義がある.
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