研究課題
基盤研究(C)
本研究では,物体からの光が散乱媒質によって散乱した光を用いて物体像を再構成するための基礎研究を実施した.散乱媒質としては,拡散板から生体ファントムまで使用して実験を行っている.画像再構成のための撮像システムは複数試作した.さらに,再構成原理として用いられているoptical memory effectに注目し,それを調査する目的で光学システムを構築した.一定の条件において画像再構成は成功し,optical memory effectも確認することができた.
生体医用光学,光情報処理
生体組織といった散乱媒質中の物体を光によりイメージングしようとすると,光が散乱や吸収されることから,媒質の厚さや散乱係数などにより媒質中の物体を確認することが困難になる.本研究ではそのような散乱媒質を通過した光から物体像を再構成及びその原理となっているoptical memory effectに対する基礎的な研究を実施している.本成果が散乱媒質中の物体を観察するアプローチの1つになるものと考えている.