研究課題
基盤研究(C)
溶融転写法で製膜した有機半導体薄膜の表面形状を解析することで、メニスカス力を定量することに成功した。材料力学で良く知られている等分布荷重下における両端固定梁の最大たわみを表す式で、転写薄膜の表面の「へこみ」を解析し、メニスカス力を求められることを明らかにした。定量には、メニスカスを保持するよう流動状況に留意し、また、「へこみ」の解析においてステップ・テラス構造を利用しなければならないことを明らかにした。
有機半導体科学
有機半導体は柔軟な基板上に作られるため、従来のシリコン半導体では作製困難なデバイスの実現が期待される。また、デバイスの低コスト化も期待されている。溶融転写法は、真空を用いず製膜できることからデバイスの低コスト化に寄与し、また、有機溶媒を用いないことから環境や人体への負荷を低減することができる。本研究は、有機エレクトロニクスの発展に寄与するものである。