研究課題
基盤研究(C)
自律船開発動向の実態調査に基づき,船舶寄港シミュレーションモデルを開発した.本モデルをインド発着貨物に適用し,欧州・東アジア直航便が増加してコロンボ港のデハブ化現象が進行することが示されたが,インド~コロンボ間のフィーダー輸送に自動船を投入することによりコロンボ港のハブ機能を維持する効果が出ることが分かった.また,自動船導入により全世界的に船型はやや小型化し,運航頻度がやや増加する結果となった.さらに,モデルを全世界実ネットワークに適用し,自動船導入と港湾政策のあり方について提言した.
海運ネットワーク分析
自律船の導入は人手不足解消,事故削減等が主な背景であるが,海運市場に与える影響も大きい.そこで本研究において自律船導入による船舶ネットワーク形成の変化を考察できるシミュレーションモデルを開発した.これにより,自律船導入による輸送効率性などの波及効果に関して,従来の有人船と比較した定量的な評価が可能となるとともに,自律船導入により顕在化する波及効果を計測するために必要な配船パターンが把握可能となった.