飲料水や廃水からのフッ素やヒ素の除去法として電解法を用いた。電解法は、隔膜で陽極と陰極とに隔てられた電解槽で溶液を電解することにより陰極でpHを上昇させ、それに伴って沈殿するマグネシウムやカルシウムとフッ素やヒ素とを共沈除去する方法である。本研究の特徴として、電解隔膜に多孔板(プラスチック板に多数の孔を開けたもの)を用いた点である。この手法により、スリランカの合成井戸水や下呂温泉源泉からフッ素を除去できた。また、バングラディシュの合成井戸水からはヒ素を除去することができた。最終的には孔の代わりにスリットを開けることでより効果的にフッ素やヒ素を除去できた。
|