グラム陰性細菌の曝露リスクを検討するため、2つの室内と屋外で総粉じん中とPM2.5中の細菌数濃度とエンドトキシン(ET)濃度を経時的に測定し、次の成果を得た。室内のグラム陰性細菌の主要な発生源は屋外であり、黄砂飛来時でも室内ET濃度はDECOSのTLV-TWAを十分下回り、曝露による健康リスクは低かった。屋外の細菌数濃度とET濃度には、粒子サイズに関わらず正の相関性があり、ETを有するグラム陰性細菌の割合はほぼ一定と考えられた。室内では両者の相関性は低くなったが、ET濃度がグラム陰性細菌の変動を示すと考えると、グラム陰性細菌の曝露指標として活用できると考える。
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