ナノメータースケールで高度に直径が制御された細孔を有するスルーホールメンブレンは,精密なろ過フィルターをはじめ様々な応用が期待できる機能性材料である.本研究では,従来法では,作製が困難であった,細孔径が500nm~1μmの陽極酸化ポーラスアルミナスルーホールメンブレンの作製手法を開発した.得られたスルーホールメンブレンの光学特性を評価した結果,細孔配列規則性が高いナノホールアレー構造を有するアルミナメンブレンは,細孔配列が不規則なメンブレンと比較して高い透明性を有することを明らかにした.加えて,得られた試料を光触媒として利用したところ,透明性の高いメンブレンの方が優れた光触媒特性を示した.
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