代表的なグリーン溶媒である超臨界二酸化炭素(SC-CO2)に液体の助溶媒(エントレーナー)を混合して、SC-CO2による抽出量を増大させる手法は古くから研究されているが、抽出物や残渣にエントレーナーが残留する、作業環境中の空気が汚染される問題がある。一方で近年グリーン溶媒として注目されている液化ジメチルエーテル(DME)は沸点が-24.8℃で残留の懸念が無く毒性が僅かで安価で微極性という多くの利点がある。このDMEの溶媒としての特性を明らかにするとともに、DMEをSC-CO2のエントレーナーとして用いる手法を開発すれば、従来のグリーン溶媒抽出の環境調和性や操作条件の改善が期待できる。
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