ラングミュア膜界面を反応場とした単位格子厚酸化物ナノシートの合成プロセス開拓

2023 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20K05262
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分28030:ナノ材料科学関連
• 研究機関: 東京工業大学
• 研究代表者: 久保田 雄太 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (80851279)
• 研究期間 (年度): 2020-04-01 – 2024-03-31
• キーワード: ボトムアップ溶液プロセス / 単位格子厚ナノシート / シート形成メカニズム / ラングミュア膜 / 酸化セリウム / 亜酸化銅 / 酸化すず / 酸素ガスセンサ特性

研究成果の概要

機能性酸化物の単位格子厚をシートの厚みとする単位格子厚ナノシートのボトムアップ型合成プロセスを新たに開拓した。開拓したGas-assisted Langmuir film Reaction Field (G-LRF) Synthesisは、先行研究Ionic Layer Epitaxy (ILE)と研究者が開拓したGas-assisted Liquid Phase Deposition (G-LPD)との組み合わせである。G-LRFにより合成された単位格子厚酸化セリウムナノシートは雰囲気中の酸素濃度変化に対してバルク体とは異なる抵抗変化挙動を示す等の特性変化が確認された。

自由記述の分野

無機材料合成

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、機能性酸化物の単位格子厚ナノシートを再現性良くボトムアップ型で合成可能なプロセスが開拓された。層状化合物の剥離のよらないボトムアップ型合成であることから、本研究で得られたプロセス条件と試料形態に関する知見に基づき、種々機能性酸化物の単位格子厚ナノシート合成への展開が期待される。また、合成された単位格子厚酸化セリウムナノシートにおいてバルク体と異なる特性が示されたことから、他の酸化物においても同様の変化が起こることが予想され、それらの検証は学術的に大きな意義を有する。