長寿社会になった先進国、特に日本では、健康寿命を延ばすことが社会保険費の削減に極めて効果的であり、喫緊の課題になっている。本研究は、老いの本質の一つと言えるDNA,RNAの損傷の蓄積状況を、量と内容から分析するための方法論の開発をおこなったものであり、この計画の遂行の結果、実用的な方法と極めて高感度な方法が開発された。本研究の成果は、検診での損傷体分析の実現を近づけるものである。加えて、本法は、日本人の半分が罹患するがんの薬物治療効果を高めるための薬効のバロメーターとして損傷体を分析することにも役立つ方法にもなった。
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