研究課題
基盤研究(C)
本研究では、様々な分野において定量が求められる高い水溶性を有する化合物の前処理を可能にする固相抽出剤の開発を目指し、親水性相互作用クロマトグラフィー (HILIC) を発現可能な固相抽出剤に関する研究を行った。HILICモードの発現を可能にするために、水和層の形成に必要と考えられる親水性高分子を被覆する基材樹脂や親水性高分子の最適化などの検討を行うことにより、高い捕捉能を有するHILIC型固相抽出剤の合成を達成した。また開発したHILIC型固相抽出剤の適用法についても検証を行った。
分析化学
高い水溶性を有する化合物の定量を可能にすることは、生命科学や環境管理など、幅広い分野に影響を与える技術を提供することにつながる。本研究で開発を進めたHILIC型固相抽出剤は、これまでの前処理技術では定量が困難であった高い水溶性を有する化合物の前処理を可能にするものである。そのため開発したHILIC型固相抽出剤およびそれらの応用展開により、これまでは定量が出来なかった化合物の定量を可能にする可能性があり、その波及効果は大きいものであると考える。