カーボン多孔体やカーボンナノ構造体におけるカーボン壁の厚みは、これらカーボン材料の触媒担体や電極材等としての応用を左右する重要な構造特性である。しかしながら、厚みを精密に制御することはこれまで難しかった。これに対し本研究は、カーボンの壁の厚みを制御することに関して、可能性を見出した点で社会的に意義がある。さらに本研究では、テンプレート表面の化学種と糖の構造との組み合わせがカーボンの析出に大きく関わることが明らかになった。こうした成果は、究極的には、カーボンの析出過程を如何に制御するかといった問いに対して、解決の一つの糸口を与えるものであり、学術的にも意義がある。
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