1分子内に2本のアルキル鎖を側鎖に含むリポペプチドPG-surfactantをベースとした、外来蛋白質に対する細胞膜透過キャリア(cpPG)開発と機能評価を行った。まず高分子量の外来蛋白質に対するcpPGの送達能評価は、ガン抑制蛋白質p53(MW ~ 46 kDa)を用いて評価し、効率良い送達が可能とわかった。また細胞種選択的な送達能の付与には、上皮成長因子受容体(EGFR)への結合活性を持つGE11ペプチドをcpPGに複合化することで行い、TGF-βシグナルに対する阻害ペプチドを、EGFR高発現細胞であるA431細胞への優先的な送達能が付与可能となることも明らかとなった。
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