研究課題/領域番号 |
20K05708
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
小崎 紳一 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (40280581)
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研究分担者 |
樋口 恒彦 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (50173159)
木股 洋子 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (60255429)
永野 真吾 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (60286440)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ヘム |
研究成果の概要 |
通性嫌気性細菌で歯周病の原因菌でもあるEikenella corrodensが嫌気下で生育する際に、生存に必須の鉄源として菌体内に取り込んだヘムを如何に開環分解して鉄を抽出しているかについて検証した。そして、E. corrodensでは鉄-硫黄クラスターを持つHmuWと呼ばれる酵素がS-adenosylmethionine (SAM) 依存的にヘムを分解すること、また、この反応にはNADPH などの電子供与体が必要であることなどを明らかにした。
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自由記述の分野 |
生物無機化学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
E. corrodensのHmuWによる嫌気的なヘムの開環分解は、①ヘムのmeso炭素原子へのSAM由来メチル基の付加 ②ヘムのαピロール炭素原子上でのラジカル生成 が引金になる。これは、E. corrodensが好気下でヘムオキシゲナーゼ (HO) が ①ヘムのmeso炭素原子への酸素分子由来の酸素原子の付加 ②ヘムのαピロール炭素原子上でのラジカル生成 を経てヘムを開環分解するのと類似しておりポルフィリンの開環反応における普遍的な経路が示唆された。中間体であるラジカルをトラップする化合物は本酵素の阻害剤として、また、E. corrodensの生育抑制剤として機能することが期待できる。
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