ペルオキシソーム増殖因子受容体(PPAR)γは、糖や脂質代謝の主要制御因子である。本研究では、研究代表者が以前確立したPPARγリガンド生成法の利便性の向上を目的として、生体直交化学と光化学の手法を取り入れ、PPARγリガンドの細胞内合成とその光制御技術の構築を目指した。その結果、当初計画した官能基を付加した化合物の合成に成功したが、連結反応や細胞内合成反応の進行を確認することができなかった。一方、光により配座が変化する光反応性リガンドの合成には成功し、アゴニスト活性の光制御技術構築の今後の足がかりとなる結果が得られた。
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