研究課題/領域番号 |
20K05917
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
岡田 由美子 国立医薬品食品衛生研究所, 食品衛生管理部, 室長 (50232137)
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研究分担者 |
鈴木 穂高 茨城大学, 農学部, 准教授 (70342904)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 食中毒菌 / 損傷菌 / 冷凍 / 食品製造工程 |
研究実績の概要 |
国内で流通している冷凍野菜から分離されたListeria monocytogenes菌株について、Multi-locus sequence Type(MLST)解析を行った結果、ハンガリー産コーンに由来する2菌株Clonal Comples(CC)8/ST8、国内産枝豆由来株はCC429ST429であった。 近年に発生したハンガリー産コーンによる欧州集団事例の原因菌はST6だが、2019年の英国での調査でST8等に属する複数の菌株が分離されており、様々なSTの菌に汚染されたハンガリー産コーンが、集団事例発生後も日本を含む世界各国に流通していることが示された。国内産枝豆由来株のSTは比較的珍しいもので、パスツール研データベースでは同型はカナダの患者1例のみから報告されていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症への対応として、他県での出張を伴う共同実験が困難であったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後、冷凍食品由来株の冷凍状態での生残性及び凍結損傷からの回復能について他のClonal Complexに属する食品及び臨床由来株と比較し、世界的に広く冷凍野菜に分布しているCC8ST8株の冷凍耐性について検討すると共に、高圧処理等の食品加工条件への耐性株の検出とその遺伝的背景の解析を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症対策のため、他県での共同実験ができなかったことから、研究期間を1年延長し、令和5年度に共同実験を行うこととした。
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