Pid3-I1はレース特異的な量的抵抗性遺伝子として同定されたが、レース特異性について精査したところ遺伝子の発現量が増加する生育後期では病原性と思われたレースに対しても抵抗性を示した。Pid3-I1は真性抵抗性遺伝子Pid3-I3の対立遺伝子でアミノ酸配列は6カ所しか違わない。このうちLRRに生じている4カ所の変異をPid3-I3に導入しこれを罹病性のゆきひかりで発現させたところ、T0世代の個体において擬似病斑が形成されPRタンパク質遺伝子の発現増加も認められた。これらの結果からPid3-I1は防御反応のautoactivationによりレース非特異的な抵抗性を誘導するものと考えられた。
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