エピジェネティックな遺伝子発現制御の理解は生物の遺伝子発現制御を理解する上で非常に重要である。ヒストン修飾やDNAのメチル化がエピジェネティックな遺伝子発現制御に重要な役割をもつことは知られているが、個々の遺伝子の発現制御に関わる転写因子との相関性については不明な点が多いのが現状といえる。本研究はAGO2遺伝子のプライミング現象に着目し、プライミング誘導時にヒストン修飾が変化するプロモーター領域に結合する転写因子としてWRKY25とAtHMBG9を同定し、それぞれプライミングを負と正に制御する可能性を示唆した。ヒストン修飾変化と転写因子の関連を解析するツールとして本研究の成果は意義がある。
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