植物病原菌の防除を目的に分離したBacillus thuringiensisのうち、 A297株はジャガイモそうか病菌に対して抗菌活性を示す。本菌株が生産する抗菌タンパク質を精製した結果、2種類の抗菌タンパク質を産生していることが明らかとなった。これら抗菌タンパク質はこれまでに機能が解明されているタンパク質との相同性はなく、新規な機能性タンパク質であることが明らかとなった。膜損傷の有無を指標とした蛍光染色により抗菌タンパク質の作用機構を解析した。顕微鏡観察の結果、本研究課題で単離した抗菌タンパク質はジャガイモそうか病菌の細胞膜を損傷し、生育を阻害していることが示唆された。
|