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2023 年度 研究成果報告書

食糞行動様式に基づく小型哺乳類の腸内細菌叢の違いとディスバイオシスからの回復方法

研究課題

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研究課題/領域番号 20K06095
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分39060:生物資源保全学関連
研究機関宮崎大学

研究代表者

篠原 明男  宮崎大学, フロンティア科学総合研究センター, 准教授 (50336294)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード腸内細菌叢 / ハムスター / ハタネズミ / モグラ / ディスバイオシス / 齧歯類 / 食虫類 / 食糞
研究成果の概要

腸内細菌叢は哺乳類にとって重要な役割を果たしており、現在では「もう一つの臓器」と呼ばれている。小型哺乳類は食糞によって栄養を獲得するだけでなく、腸内細菌叢が伝達することが明らかになりつつある。そこで本研究では小型哺乳類の腸内細菌叢を食糞行動様式に着目して解析するとともに、腸内細菌叢が乱れたディスバイオシスから食糞を利用して回復させる方法を検討した。抗菌薬投与によるディスバイオシスモデルを用いて検証したところ、健常な個体の糞を給餌するだけでなく、糞溶解液を毛皮に塗布することでも毛繕いによって腸内細菌が取り込まれて回復させられることを示した。本手法は多くの種に利用可能な簡便な回復方法になり得る。

自由記述の分野

野生動物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

小型哺乳類の腸内細菌叢との共生は、栄養利用のみならず、植物の防御物質である二次代謝産物を解毒するなど生存と直結している。しかし絶滅危惧種の救護や域外保全時などでは抗菌薬を使用せざるを得ない場合もあり、腸内細菌叢が撹乱することが懸念される。本研究では、健康な個体の糞を給餌する、もしくは溶解して塗布する方法で腸内細菌叢を回復させた。後者は毛繕い行動によって腸内細菌叢が取り込まれたと考えられる。これらの手法は簡便で、準備する健康な個体が少なくて済む点において優れている。小型哺乳類の腸内細菌叢が乱れた場合の回復方法だけでなく、腸内細菌叢の乱れを防止するための保全方法としても応用利用することが出来る。

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公開日: 2025-01-30  

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