本研究では2回の肉用牛肥育牛飼養試験を行い、第一胃(ルーメン)発酵のモニタリングに適した指標化合物として、数種類のアミノ酸を指標化合物として利用可能であることを見出した。また、ルーメンにおける特定した焦点化合物と既存の指標化合物の濃度、ルーメン微生物群集構成の日内変動解明に取り組み、ルーメン液VFA総量とその組成、細菌叢構成について大きな日内変動が見られた。2回給与区4回給与区では、どの指標も1日を通じて安定していた。1日1回の飼料給与では、個体それぞれが持つ細菌叢によって、時間帯によっては偏った胃内発酵が生じるが、給与回数を増やすことで時間変動の少ない安定した発酵となることが推察された。
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