インスリンは、開口放出により膵臓β細胞から分泌される。細胞膜に結合したドッキング顆粒はプライミングを受け、刺激依存的に細胞膜と融合すると考えているが、プライミング過程で何が起こるのか不明である。本研究は、プライミング因子のMunc13に着目し、インスリン分泌に関与するMunc13の同定、およびMunc13による分泌制御機構の解明を目的とした。研究の結果、遍在型Munc13bがインスリン顆粒の開口放出を制御するプライミング因子であることが明らかにした。 また、開口放出の直前にMunc13bがドッキング顆粒上に集積することから、開口放出の直前にプライミングが起こることも明らかとなった。
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