研究課題/領域番号 |
20K06553
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
酒井 克也 金沢大学, がん進展制御研究所, 准教授 (10523318)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 受容体 リガンド / 環状ペプチド / mRNA display / タンパク質工学 / HS-AFM / HGF-MET |
研究成果の概要 |
増殖因子受容体活性化の構造基盤の解明と高度な受容体制御を達成するために、以下の研究を進めた。1)生細胞膜上で短時間ごく微量に形成される増殖因子ー受容体のnativeな活性複合体の構造を解析するために、native複合体を化学架橋によって固定し分離精製する系を確立し、AFM観察およびクライオ電子顕微鏡による高解像度の構造解析を進めている。2)環状ペプチド固相化AFMプローブを使用して非標識受容体をリアルタイムかつ実空間で認識する方法を検証し開発した。3)抗体Fcのループ構造に受容体結合環状ペプチドを提示することで、半減期が長い、血液脳関門を通過する増殖因子ミメティックの作成を可能にした。
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自由記述の分野 |
ケミカルバイオロジー
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1) 本研究で確立した手法はこれまで困難であった受容体活性化複合体の構造解析を可能にし、この構造情報は創薬などに役立つと考えられる。2) タンパク質結合環状ペプチドを固定したプローブを用いたHS-AFMによって非標識タンパク質をリアルタイムかつ実空間で認識する方法は、nativeな状態で分子認識を可能にし、広範な応用が考えられる。3) 受容体結合環状ペプチドを抗体Fc内に提示することによって血中半減期が短い、脳内に到達しないといった増殖因子の欠点を克服する増殖因子ミメティックの作成を可能にした。この成果は増殖因子の治療適応を拡大する技術基盤となると考えられる。
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