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2022 年度 研究成果報告書

新規クロマチンユニットの構造機能解析

研究課題

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研究課題/領域番号 20K06599
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分43050:ゲノム生物学関連
研究機関東京工業大学 (2022)
東京大学 (2020-2021)

研究代表者

野澤 佳世  東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (10808554)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワードクライオ電子顕微鏡解析 / クロマチン / サブヌクレオソーム / 転写 / ゲノム解析
研究成果の概要

真核生物のゲノムDNAはディスク状のヌクレオソーム (NCP)構造に巻き取られて核内に収納されており、H2A、H2B、H3、H4の4種類のヒストン2分子ずつからなるヒストン8量体からなる均一な構造体だと考えられてきた。一方、申請者はヒトのリコンビナント・タンパク質を用いたクライオ電子顕微鏡単粒子解析を通じて、ヒストンH3、H4の2種類のみでもNCP様構造体 (H3-H4オクタソーム)が形成されることを発見した。また申請者は、出芽酵母を用いた細胞内タンパク質間架橋実験によって、H3-H4オクタソーム特異的な相互作用を検出し、H3-H4オクタソームが生体内に存在することを初めて実証した。

自由記述の分野

構造生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

NCPを構成するヒストンには多数のバリアントが存在し、その中には、がん細胞で高頻度に存在するものも報告され、ヒストン修飾がもたらすクロマチンの大規模な構造変換の破綻は、がんや生活習慣病、精神疾患などの疾患の原因となる。H3-H4オクタソームでは、DNA上のヒストンの配向が通常のNCPと全く異なるため、そのヒストン修飾のパターンも特徴的であることが想定される。本研究は、ヒストンの変異でも修飾でもなく、ヒストンの比率がゲノム機能を調節することを新たに提唱し、上述したエピジェネティクス制御の異常が関わる疾患の理解においても、新しい概念を加えられる可能性がある。

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公開日: 2024-01-30  

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