本研究ではマウスをモデルとして、2細胞期胚で見出された核内のDNA高次構造が全能性という性質にどのような役割を担っているのか検証することを目的とした。そのため、2細胞期胚で見出された染色体間インタラクションの可視化を試みるとともに、その構造形成に関わる因子の同定を目指した。3D DNA-FISH法により、ハブ状の17番染色体と11番染色体の領域との相互作用がみとめられた。 しかし、モチーフ解析からCux1タンパクの関与が示唆されたが、Cux1ノックアウトマウスは胎生9.5日の時点までは発生しており、全能性自体に関わる因子ではないことが明らかになった。
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