現在、日本では10-20万人の人が脊髄損傷によって苦しめられており、毎年4000-5000人の患者が増え続けていると見積もられているが、最新の医療においても未だ有効な解決策が見出されていない。有尾両生類であるイモリは脊髄を含め、各種の器官、臓器の完全再生能力を有している。そのため、イモリの完全再生能力を解明することで、我々、ヒトの脊髄を再生させるために不足している要素、あるいは妨げている要因を見出すことができると考えられる。本研究により発見した脊髄再生時におけるこう発現遺伝子にはイモリ固有とみられる遺伝子が見つかった。イモリの再生原理の一端を担い、ヒトの脊髄再生に繋がることが期待される。
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