水分欠乏下の植物は、高温・過剰照射光・過酸化など複合的な物理化学的ストレスを受けやすい。地球上の植物種の大部分を占める中生植物は、乾燥ストレスへの暴露により組織成長が顕著に抑制される。本研究が明らかにした野生種スイカのCLCOL-CLFT1系で見いだされた花成―根圏発達の統合的制御機構は、乾燥耐性植物のストレス耐性を担う形態形成制御が、その生活環と密接に関連することを示しており、また根系発達と一次代謝との相関性や、乾燥耐性を有する他の植物群における上記機構の普遍性など、学術的意義がある。また将来のストレス耐性の作物育種を進める育種戦略を策定する際にも重要であり社会的意義がある。
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