本研究は、寄生性等脚類の中で様々な群の出現に着目して付属肢と眼の形態やそれらの有無、体節の癒合状態などの形態と寄生場所の選択や転換および宿主の選択などの生態学的特性と合わせて議論を展開し、分類学的研究を通して寄生虫学全体に貢献しようとする研究課題であった。等脚目の系統分類学的研究を通して、自由生活から外部寄生や内部寄生に至った過程、どのようなイベントが起こったのか、さらにそれは寄生虫全体に当てはめることができるのかを明らかしようとした。全国の博物館施設等で標本調査、調査船を使った採集調査を行った結果、多くの寄生性等脚類を得ることができた寄生適応の程度について記録することができた。
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