高齢社会に伴ってアルツハイマー病等の神経変性型認知症は増加している。最近では、アミロイドβを標的としたアルツハイマー病疾患修飾薬が上市されたことが大きなニュースになっており、この分野の高い社会的関心を反映している。本研究では、もう1つの認知症原因主要タンパク質であるタウに着目した。その上で、タウによる病態形成メカニズムの解明を行うため、中間凝集体に着目して、毒性との関わりを解明しうるツールの開発を行った。このように、この研究は、社会課題の枠組みの1つである認知症を示す病気の病態メカニズムに迫れるツールを開発しているという点で社会的意義と学術的意義を有していると考えている。
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