研究課題/領域番号 |
20K06898
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46020:神経形態学関連
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研究機関 | 京都大学 (2021-2022) 玉川大学 (2020) |
研究代表者 |
斉藤 治美 京都大学, 高等研究院, 特定助教 (20311342)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | visual cortex / blind spot / cell type specific / feed back |
研究成果の概要 |
1. マカクザルの第1次視覚野(V1)において細胞種特異的な機能解析を行う為のツールを作成することを目的に、前頭前野と共にCAGE libraryを作製し、両者の遺伝子発現に相違が有ることが確認できた。しかし、コロナの影響や実験施設の改造工事の為に、なかなか実験が進まず、ウイルスベクターを作成するための候補遺伝子の特定までには至らなかった。 2. 錯覚で知られる充填知覚の情報処理機構を明らかにするために、V1の盲点領域の神経活動をマルチ電極を用いて解析した結果、高次の視覚野からのフィードバックによって盲点周辺の視覚情報がV1の盲点領域内に流入することが充填知覚に重要な働きを持つことが分かった。
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自由記述の分野 |
Neuroscience
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の充填知覚の実験結果から、V1よりも高次の視覚野からのフィードバックのいわゆる予測信号によって盲点周辺の視覚情報がV1の盲点領域内に流入することが充填知覚が起こることが分かった。また更に、フィードバックによって送られてくる輪郭と面の情報は、盲点領域内において異なる細胞種が受け取っていることが分かった。この結果は、充填現象を理解する為の重要な知見であると共に、霊長類の視覚認知において、大脳皮質内でフィードバックの機能的意義、および情報処理機構がどの様に行われているのか、その理解を深める為に役立つ。
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