研究成果の概要 |
我々は、成体げっ歯類やマーモセットの大脳皮質に新しい神経前駆細胞を発見している (L1-INP cell; Ohira et al., 2010, 2019)。本研究では、L1-INP細胞がアルツハイマー病と関係しているのかどうか、組織学的手法を用いて解析を行った。 健常なヒトの死後脳の大脳皮質において、L1-INP細胞を検出した。さらに、アルツハイマー病患者死後脳と比較したところ、健常者より低い密度を示した。また、大脳皮質の領域間の密度を比較すると、側頭葉がより低値を示した。しかし、サンプル数が少ないため、今後増やしつつ、他の神経細胞の密度変化との相関性についても解析する必要がある。
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