研究課題
基盤研究(C)
サイトカインシグナル伝達を担うJAKファミリーキナーゼTYK2が一部の免疫疾患の発症リスク増大においてキナーゼ非依存的役割をもつ可能性があることに着目し解析を進めた。本研究ではTYK2による発現制御を受けてマクロファージ機能に影響をもつ新規エフェクタータンパク質の候補を同定した。また、TYK2がキナーゼ非依存的に核内受容体機能を抑制する場合があること及びその機能がTYK2一塩基多型バリアントで増強されることを見出した。
生物系薬学
TYK2機能と免疫・炎症疾患との新たなつながりが示唆された。TYK2が既知の役割であるJAK-STATシグナル伝達とは独立に免疫・炎症反応促進に影響をもつことが示唆され、この解析を継続しさらに詳細を解明することで、TYK2を標的としキナーゼ活性阻害とは異なる作用機序の新規自己免疫疾患治療法を考案する基礎となりうると考えられた。