パーキンソン病(PD)は運動障害を主徴とする神経疾患であるが、治療は対症療法が主であり、新たな作用機序に基づく薬物が必要とされている。申請者はユビキチンリガーゼHRD1や安定化因子SEL1LとPDとの関連性について研究を行ってきたが、近年microRNA(miRNA)がPD発症に関与することが示唆されている。 本研究では、SEL1Lを制御するmiRNAとしてmiR-101を同定し、miR-101がSEL1Lの発現制御を介してHRD1の発現量調節に関与し、PDモデルで生じる神経細胞死に影響を与えることを明らかにした。すなわち、miR-101はPD治療の新たな治療標的となる可能性が示唆された。
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