研究課題
基盤研究(C)
本研究で研究代表者は、(1)ND1ペプチドとND2ペプチドのアミノ酸配列が異なるBALB/cとNZBの間では、ブルース効果が母性遺伝すること、ND1ペプチドとND2ペプチドのアミノ酸配列が同じであるBALB/cとCBAの間ではブルース効果は母性遺伝しないこと、(2)バゾプレッシンが、顆粒細胞の電位依存性Ca2+チャネルを抑制することによりGABA放出を抑制し、代わって僧帽細胞から顆粒細胞へのグルタミン酸作動性伝達を促進することを明らかにした。
環境生理学
本研究の成果は、嗅覚を介した動物間コミュニケーションの実態解明に大きく寄与すると共に、ミトコンドリアゲノム由来ペプチドが“自己か非自己か”を認識する際の原因となり得ることから、嗅覚系と免疫系との新たなクロストークの場を提供し、MHCによる体臭の違いがヒトの配偶者選択に影響を及ぼすように、ヒトにおける嗅覚コミュニケーションの新たな発見にも繋がり得る。