脳組織の代謝物解析を行ったところ、野生型マウスとアルツハイマー病モデルマウスで、代謝物の含有量に違いを認め、Nrf2活性化はこの代謝物変化を抑制した。N-アセチルアスパラギン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸などのアミノ酸や関連分子の変化が、アルツハイマー病の脳における代謝変化に貢献していた。このアミノ酸代謝異常に関連する酵素の遺伝子発現量の解析を行ったところ、アルツハイマー病モデルマウスの脳で複数の遺伝子発現量が変化していた。以上より、アルツハイマー病の脳ではアミノ酸代謝変化が生じるが、Nrf2活性化はアルツハイマー病で引き起こるアミノ酸代謝異常を抑制することが明らかとなった。
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