研究課題/領域番号 |
20K07461
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49040:寄生虫学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
彦坂 健児 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (30456933)
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研究分担者 |
渡邊 洋一 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 准教授 (90323568)
稲岡 健ダニエル 長崎大学, 熱帯医学研究所, 准教授 (10623803)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | マラリア原虫 / ミトコンドリア / リボソーム / 翻訳機構 / TAP法 |
研究成果の概要 |
マラリア原虫のミトコンドリア(mt)リボソーム構成タンパク質の数は極めて少なく、ヒトなど哺乳類のmtリボソームの構造と大きく異なることが予想されている。我々は、原虫mtリボソームをTandem Affinity Purification (TAP)法により単離精製することで立体構造を解明することを想起した。現在、TAP標識付加mtリボソームタンパク質を有する組換え原虫株を2株作製し、これらのタンパク質がRNA及びタンパク質レベルで発現していること、ミトコンドリアに局在することを確認した。また、磁気ビーズを用いた第1段階の免疫沈降によってmtリボソームタンパク質が分離されることがわかった。
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自由記述の分野 |
寄生虫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般的に、ミトコンドリアは密度勾配遠心法によって単離されるが、マラリア原虫の場合、アピコプラストと呼ばれる色素体がミトコンドリアと接着しているため単離が困難である。これは、色素体をもった他の原生生物でも同じ状況であることが予想される。本研究によって、ミトコンドリア単離のステップの必要がないTandem Affinity purification法によりミトコンドリア(mt)リボソームを単離する道筋を示せたことで、これまで困難であった他の原生生物種におけるmtリボソームの解析が進み、生命活動の根源に関わるリボソームの構造進化の領域において大きなインパクトを持つものと考えられる。
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