病原真菌カンジダ・グラブラータ(Candida glabrate)は、アゾール系抗真菌薬に対する感受性が低いため、症例数が年々増加し問題となっている。グラブラータは、宿主血中のコレステロールを取込み、自身のステロールとして利用する宿主コレステロール取込み機構をもつ。これまでに、ミトコンドリアと小胞体の接触部位に存在するERMES複合体が、宿主コレステロール取込み機構に欠損があることを見出した。さらに、ERMES複合体がグラブラータのアゾール耐性化において、非常に重要な役割を果たすことを明らかにした。
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