世界各国で医療関連感染として問題となっているClostridioides difficile感染症の治療法の1つである糞便移植療法を安全性の高い方法へ改善するため、糞便中に存在するC. difficileの増殖を抑制する因子を同定することを目的とし、精製を試みたが、部分精製の段階で他の菌株とは異なる性質を示した菌株が認められたことや糞便検体の由来が異なるとそれまでの精製プロトコールを適用できないことが認められたなど、研究を進めることが極めて困難になる問題が頻発し、原因究明に時間を要したことから、思わしい進捗ではなかったが、少なくとも因子同定に向けて、問題点を整理することができたと考えられる。
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