研究課題/領域番号 |
20K07584
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 (2022) 東京大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
水野 卓 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (30771050)
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研究分担者 |
伊地知 秀明 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70463841)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 膵癌 / がん微小環境 / がん関連血栓塞栓症 / VCAM-1 / ANP |
研究成果の概要 |
最難治癌の膵癌の予後不良因子に癌関連血栓症がある。我々が樹立した遺伝子改変膵発癌モデルマウスには血栓塞栓症も高頻度に生じ、本モデルで接着因子VCAM-1を阻害すると膵癌マウスの生存期間が劇的に延長したため、その機序として全身の血栓症の抑制の寄与を本モデルにおけるVCAM-1ノックアウトにより検証することを計画した。しかしCOVID-19流行の影響でマウスの交配は途上である。VCAM-1の阻害により血栓症の全身への進展が抑制され、また血中VCAM-1、ANPはヒト膵癌患者でも血栓発症前から上昇し、VCAM-1阻害療法の高危険群および対象患者の選択の有用なバイオマーカーとなると考えられた。
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自由記述の分野 |
消化器内科学 膵癌
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最難治癌である膵癌において予後改善効果が期待できるVCAM-1阻害療法の機序として、予後不良因子である癌関連血栓症の進展を抑制することを見出し、血漿VCAM-1、ANP値が癌関連血栓症の高危険群およびVCAM-1阻害療法の対象患者選択のバイオマーカーとなる可能性を示した。実臨床に多い切除不能状態の進行膵癌患者においても予後を大きく改善させる可能性を示している。
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