本研究では、がん進展での免疫応答抑制に関与する新規免疫チェックポイント分子として推察されたヒトCLEC4Aに着眼し、機能阻害抗体によるこれらを標的としたがん免疫治療法の有用性を検討した。ヒト末梢血単核球におけるヒトCLEC4Aの発現を解析した結果、B細胞と比較しCD11c+樹状細胞とCD14c+細胞においてCLEC4Aの高発現が認められた。抗ヒトCLEC4A機能阻害抗体を投与したマウスでは、体重変化および、皮膚、腎臓、肝臓、消化管における組織障害は観察されなかった。担がん免疫系ヒト化マウスに抗ヒトCLEC4A機能阻害抗体を投与した結果、悪性黒色腫のがん進展が抑制された。
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