前頭前野神経活動の動的情報表現を解明するために、行動計画課題遂行中のサル外側前頭前野の局所場電位(local field potential, 以下LFP)の振幅の課題依存性変化を解析したところ、外側前頭前野背側部では課題のルール(認知的操作と運動との対応関係。これは一定正解試行回数毎に切り替わる)に応じてガンマ領域(30~12 Hz)が、腹側部では作業記憶に留めておくべき情報の中身に応じて留めておくべき時期(遅延期)のデルタ・シータ領域(1~7 Hz)が変化を示した。これらの結果は、LFPにおいても外側前頭前野の機能分化が見られることを示している。
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